著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「昭和の亡霊・7つの戦時用語」(76)法規よりも東條陸相の示達が優先しようとした傲慢さ

公開日: 更新日:
戦争を生き延びた東条英機は東京裁判で戦争責任を問われた(1947=昭和22=年12月29日、東京都港区)/(C)共同通信社

 戦陣訓が形を作っていくプロセスの中に凝縮されている特徴とは何か。すぐにお分かりのことと思われるのだが、昭和10年代の軍事機構は全くの官僚組織になっていたと言っても良いであろう。省部の要職を占める軍官僚は戦場の兵士たちの苦しみなどを思いやる感情などを失っていて、ひたすら自己の名誉… 

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