自民党・河野太郎氏の発信で一気に拡散…「基礎年金底上げ」にくすぶる“厚生年金流用”の誤解
放っておけば将来的に「3割目減り」する基礎年金に、厚生年金の積立金と国庫を活用しようというのが今回の底上げ案。27日の衆院厚労委員会で、慶応大の駒村康平教授は「流用との誤解がある」と指摘し、こう続けた。
■国民共通の口座に入れる
「この案は、国民年金(の勘定)に厚生年金からお金を入れるという話ではなく、給付の口座である国民共通の基礎年金に積立金の一部を入れるということ。ほとんどの方が厚生年金と国民年金の時代が組み合わされたキャリアを持っており、その人たちの基礎年金にお金を入れるということなので決して流用にはあたらない」
同じく参考人として出席した大妻女子大の玉木伸介教授も「流用という誤解については一丁目一番地で排除していかなければならない」と訴えた。
厚生年金を積み立ててきた「2号」のサラリーマンが底上げで損をするかのような言説が渦巻いているが、厚労省の試算では、損どころか、現在62歳以下の男性と66歳以下の女性は受給額が増える。それでも反対論者は「流用」と言い続けるのか。