「森友文書」3回目開示 雅子さんが財務省前で取材に応じた深いワケ…文書には「情報隠し」の記述
一連の情報開示のきっかけは石破茂首相の決断だった。開示を求める裁判で雅子さんは1審で敗訴。2審では逆転勝訴したが、国が上告して争うのではないかと身構えていた。ところが今年2月、石破首相が上告しないと決断。さらに首相の指示を受け、財務省はこれまで頑なに存在すら認めてこなかった文書をようやく開示し始めた。
「本当に石破さんにお礼を言いたいです。開示文書が出たのは石破さんのおかげです」
雅子さんは、多数の人が集まる財務省前での取材に怖さを感じて、過去2回は開示直後の報道陣の取材に応じていなかった。今回応じたのは、参院選後、石破首相の退陣を求める声が上がる中で、感謝を伝えたかったからだ。真相解明をめざし裁判を始めてから5年余り。この間に安倍、菅、岸田、石破と4人の首相が就任したが、情報開示に動いたのは石破首相だけだった。
「石破さんには続投してほしいです。それが一番大事な言いたかったことです」
この日開示された膨大な文書のうち、目を通したのはまだ一部だけだ。それでも「極力新たな文書を開示しないように対応することで与党と調整」など、情報隠しに動いていたことを示す記述もある。雅子さんはこれからじっくり内容を確かめることにしている。(随時掲載)