選管議論で総裁選前倒しでも「石破おろし」ならず? 自民党内に漂い始めた“厭戦ムード”の謎解き
「全ては旧安倍派のせい」
実際、石破首相は辞めるべきかを聞いた朝日新聞の世論調査(16、17日実施)では、「辞めるべき」は前回比5ポイント減の36%。「その必要はない」が、前回比7ポイント増の54%で大幅に上回った。「石破おろし」の動きについては、自民支持層で「納得できない」が60%に上り、「納得できる」は30%にとどまった。国民がウンザリしているのは明らかだ。
「世論の空気が変わったのは、旧安倍派のせいですよ」と言うのは、ベテラン議員だ。
「参院選後、党内情勢を巡って『5人衆』と呼ばれた西村元経産相、萩生田元政調会長、松野前官房長官、世耕前参院幹事長が謀議。世耕さんに至っては党籍もないのに『石破首相の交代が必要との認識で4人が一致した』なんて民放番組で語っていた。裏金問題の“震源地”である旧安倍派の幹部が醜い政局を展開しているのですから、国民が呆れるのは当然。裏方に回っておとなしくしていればよかったのに、最悪ですよ」
反石破の連中は振り上げた拳をどこに下ろすのか。大山鳴動して鼠一匹となりかねない。
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自民党内の「石破おろし」の糸を引く旧安倍派の萩生田光一元政調会長の政策秘書が東京地検特捜部に政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で略式起訴された。倒閣運動にかまけている余裕は消滅か。●関連記事【もっと読む】『萩生田光一氏に問われる「出処進退」のブーメラン…自民裏金事件で政策秘書が略式起訴「罰金30万円」』で詳報している。