シリーズ「占領下の日本社会」(13)二度と軍事の横暴に振り回されない、それが戦後政党の原点である
議会人は戦時下では、全くの無力であった。軍事が統治権(立法、行政、司法)を支配しただけでなく、この国の文化、伝統、生活環境、さらには国民意識に至るまで、すべてが戦争賛歌のために動員され、そして解体同然の危機にまで及んだのである。
ではなぜ、政治家がほとんど有効な抵抗ができなかったのか。これは、私たちにとって極めて深刻な問題を提起しているように思う。
軍事一本槍に国の全てが抑圧されたありさまについて、政治家の自省の弁はどのようなものだったのか。その点についても一応触れておかなければならない。昭和15(1940)年、日中戦争下において、軍部を真っ向から批判した斎藤隆夫の「自省の弁」は、今なお大きな意味を持っている…
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り878文字/全文1,196文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】
今なら!メルマガ会員(無料)に登録すると有料会員限定記事が3本お読みいただけます。




















