来春の統一地方選が大ピンチ…ナフサ不足で「選挙ができない!」 投票用紙も選挙ポスターも実は石油製品
「必要な枚数を確保できる』と約束できる状況にない
懸念されるのは、今後の供給不安だ。来年春には4年に1度の統一地方選が実施される。ナフサ高騰と品不足は少なくとも数カ月単位で続くとみられるが、はたして全国規模の大型選挙に対応できるのか。
ユポ社は2月の衆院選のような急な解散に備え、「投票用紙は常に全有権者分の枚数をストックしています」(総務人事部)とのことだが、問題は選挙ポスターだ。ユポ紙の裏地をシール加工して製造・販売するのは、王子タック(東京・中央区)とリンテック(東京・板橋区)の2社だ。
「本来なら統一地方選に向け、この時期から在庫を積み上げていくのですが、今は5月分の在庫の確保だけで手いっぱい。現時点で『来春には必要な枚数を確保できる』とお約束できる状況にありません。シールの粘着剤やシールをはがす剥離剤、雨がしみこまないように加工を施すシリコーンなど、いずれもナフサ高騰で調達が困難となっています」(王子タック・タック事業部担当者)
「肌感で言えば1~2カ月先までの供給は何とかなりそうですが、1年後の状況は読めません。接着剤も値上がりし、目先の調達にもひと苦労です。粘着剤も剥離剤もナフサ由来の有機溶剤。調達コストの高騰は、とても企業努力だけでは手に負えず、値上げも検討せざるを得ません」(リンテック広報IR室担当者)
両社の担当者ともナフサ不足の苦悶をにじませていたが、高市政権はわれ関せず。赤沢経産相は「(ナフサ不足は)ホラーストーリー」とまで言ってのけた。選挙ポスターの入手が困難となり、「選挙ができない!」と尻に火が付いてから慌てても遅すぎる。「わが事」としてナフサ不足に向き合うべきだ。
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