基本に忠実…巨人打線対策はDeNA久保の投球がお手本

公開日: 更新日:

 加えてこの日の久保は打者30人に対し、そのほとんどで勝負球にストライクを投げなかった。

「ボール球で勝負できるのは、ストライクを先行させているから。巨人打線を抑えるもうひとつの条件がこれです。最悪なのが、打たれるのを恐れてボールが先行し、置きにいった甘い球を痛打されること。ストライクを取ることにおびえていては巨人打線の思うつぼです。とにかく、投手有利のカウントをつくることが大事です。慎重にボール球から入って、なんていうのはむしろ逆効果。積極的にストライクを取ることに活路がある。もちろん、外角低めにきっちりと制球することが前提。この日の久保が、まさにそうだったのです」(高橋氏)

 従って、1-1の延長十回、2死走者なしという一発長打だけは絶対避けなければいけない場面で、ロペスに高めのスライダーを左翼スタンドに運ばれた4番手の長田は話にならないわけだ。

「巨人打線? 自分はほとんど芯では打たれていない。井端さんの二塁打くらい。阿部さんへの死球? 一発が怖い場面。それまでの打席で内角に一球も投げていなかったから。(走者に)出しても、足は速くないので、こっちは痛くない」

 この日の投球をそう振り返った久保を、原監督は「簡単には点を取れなかった」と警戒した。必要以上に巨人打線を恐れる必要はない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗