全敗で悲愴感 「たかがOP戦」で済まない日ハムのお家事情

公開日: 更新日:

 オープン戦はベテランの調整の場であると同時に、実績の乏しい若手にとっては出場機会をつかむチャンスでもある。勝ち負け以上に選手個々の仕上がり具合やプレー内容が重要視されるとはいえ、12球団で唯一、いまだ勝ち星がないのが日本ハムだ。

 12日現在、8試合を戦って0勝6敗2分け。指揮を執る栗山監督は「ボクの心はモヤモヤしている」「すべてはボクの責任。勝てないというのは自分たちがしっかりできていないということ」と悲愴感タップリに嘆いている。

 栗山監督は基本的に捨て試合を作らない。公式戦も144試合すべて勝とうとする。先発が大量点を失えば、それが二回や三回だろうと、ベンチでじっとしていないそうだ。連日のボヤキは負けが許せない性格的なものかと思ったら、日本ハムにはオープン戦を「たかが……」と済ませられない事情があるという。あるOBの話。

「オープン戦の結果が本拠地・札幌ドームのシーズンシートの売り上げに響くのですよ。オフにその年の目玉選手を補強するチームなら、シーズンチケットの売れ行きがオープン戦の結果に左右されることもない。ファンは新たに加入した選手がどれだけやってくれるか楽しみにしますしね。けど、ドラフトと育成を2本柱に掲げる日ハムはそうはいかない。オープン戦に勝って、今年は期待できそうだとファンに思ってもらえるかどうかが重要になる。期待できるならシーズンシートを購入しようというファンが多いと聞きます。栗山監督はこれまでの指揮官と違って、フロントの重要な会議にも出ていて、興行面の事情にも精通しています。日ハムならではの問題を理解しているだけに、なおさら責任を感じているのでしょう」

 だとすれば、最大の目玉の大谷翔平(20)がここ2試合、ボロボロなのも、営業面を考えたら看過できない。むろん大谷本人がそこまで気にする必要はないにせよ、オープン戦でエースがボロボロではファンも腰を引く可能性がある。栗山監督が頭を抱えるのも、もっともなのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状