日ハム1位・上原 運動万能夫婦に育まれた“豪脚”誕生秘話

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 福岡出身の母・祐子さん(53歳、167センチ)は実業団の第一勧銀バスケット部のレギュラーだった。第一勧銀は74─75年、80─81年に日本リーグを制した当時の名門。健さんが横浜で教員をしていたときに知り合い、結婚した。

 うるま市では当初、アパート住まい。だが、長男の健太が生まれる前に建坪40坪、5DKの一戸建てを新築した。両親、健太、妹の4人家族だ。

「おっとりとした子で、小さいころは段ボールをはさみで切り、ロボットを作ったりしていました。できれば野球をやらせたかったのですが、強制はしたくなかった。自然と野球に向かっていってくれればいいなと考え、おもちゃのゴムボールを(健太に向かって)転がしたりしていたのです」(健さん)

 本格的に野球を始めたのは小学3年生の年明けだった。健さんが健太に「野球をやりたいか?」と水を向けると、「やる!」と言ってひとりで自宅を飛び出し、地元の小学校の校庭で練習する天願フェニックスに「野球をやらせてください!」と頭を下げた。


「それからはもう、風邪をひこうが、熱があろうが、ケガをしようが、とにかく毎日、グラウンドに行きました。ひとりずつ檀上で夢や目標を話す小学校の卒業式では、『将来はプロ野球選手になります』と言いましたから」(健さん)

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