貴乃花一派が“反旗” 裏金顧問の陰謀と利用されるメディア

公開日: 更新日:

 だとすれば件のマスコミは、裏金顧問率いる貴乃花理事一派のお先棒を担いだことになる。長年、相撲担当記者を務めた評論家の中澤潔氏は「貴乃花はスポニチの専属評論家。スポニチが応援したいのはわかりますが……」と、こう続ける。

「私も新聞記者だったので、『新聞を売りたい』という気持ちはわかります。しかし、自分の評論家をあまりに持ち上げるのは我田引水、公正な報道という意味では失格です。露骨で見え透いたやり方。やり過ぎといってもいい。相撲界はこのような報道の仕方が、昔から習慣的にあった。もしかすると、この日の記事は貴乃花側がリークしたのかもしれない。私などは相撲協会の事情を知っているからまだいいですが、裏を知らない読者は信じてしまいますよ」

 作家の麻生千晶氏もこうしたメディアの報道姿勢に異を唱える。

「相撲に限らず、最近ではSMAPの(解散騒動の)報じ方もそうです。公平性をねじ曲げて、自分たちの利害関係のある方向に記事をもっていくことはスポーツ、芸能によくあります。私も記事を読んでいて、そのおかしさに気づくことがあります。今回の週刊新潮を見た時は、『ちょっと意地悪な見出しだなあ』と思いました。本来、メディアは自分の目で座標軸をしっかり定めなければいけません。それを失ってしまえば、マスメディアとは呼べません。ただのぶら下がり記者でしょう」

 取材対象と手を組み、一方的な報道を垂れ流す。これを癒着と呼ばずして、何と言うのか。貴乃花一派の悪巧みに利用されるメディアはもちろん、裏金顧問らの悪行を見て見ぬふりの他のマスコミも言語道断だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く