今場所早くも2度目 大相撲「行司差し違え」はなぜ増えた?

公開日: 更新日:

 長い協議の結果、軍配が覆った。

 今場所4連勝中と地元福岡で乗りに乗る大関琴奨菊(31)。12日の5日目も立ち合いから豊ノ島を圧倒し、土俵際に追い詰めた。すると、ここで豊ノ島が起死回生の肩透かし。琴奨菊は倒れ込み、軍配は豊ノ島に上がった。

 が、物言いがつき、数分間の協議の結果、大関が落ちるより早く、豊ノ島の足が先に出ていたことが判明。琴奨菊は無傷の5連勝となった。

 3日目にも横綱日馬富士が式守伊之助の差し違えで白星を得ている。伊之助は2場所連続の差し違えで理事長に進退伺を提出。受理こそされなかったものの、昔に比べて行司の誤った判断が増えてきたのも事実だろう。

 ある相撲記者は、「昔とはスピードが違う」とこう続ける。

「近年は力士の体重増加で単なる巨漢力士の押し合いが目立つ一方で、俊敏力のあるモンゴル勢が土俵を席巻するようになった。彼らは広い草原で行うモンゴル相撲のごとく、めまぐるしく土俵内を駆け回る。動ける日本人力士も彼らに対抗するため、ますます速い相撲が増える。そうなると行司の負担は昔より増えるし、何よりめまぐるしい相撲は位置取りも大変。決着の瞬間、運悪く力士の後ろから見ていたら、判定も難しくなる」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?