本名力士・草野直哉は“白鵬騒動”に翻弄された照ノ富士の元付け人…雑用卒業でいよいよ本領発揮
草野直哉(24歳・伊勢ケ浜部屋・前頭14枚目)
予想外のアクシデントはあったものの、師匠が横綱であることには変わりがない。
日大4年時に学生横綱に輝き、昨年5月場所に幕下付け出し60枚目でデビュー。とはいえ、本来は伊勢ケ浜部屋に入る予定はなかった。
「旧宮城野部屋の川副とは同じ熊本出身で、保育園からの幼馴染み。小学校から大学まで2歳年上の川副と同じ道を歩み、自身も大学卒業と同時に宮城野部屋に入門する予定だった。ところが、昨年4月、弟子と師匠の不祥事で部屋が閉鎖。やむなく、宮城野部屋勢が合流した伊勢ケ浜部屋に入門した」(相撲ライター)
すったもんだの末に入門し、わずか1年で新入幕。しかし、角界では「素質を考えたら、幕下通過に5場所もかかる力士ではない」と言われていた。
「トイレや風呂の掃除をはじめ、買い出しやちゃんこの下ごしらえなど、新弟子は雑用が多い。当時の伊勢ケ浜部屋は2部屋合体で、約40人の大所帯。しかも草野は現役だった頃の横綱・照ノ富士(現伊勢ケ浜親方)の付け人もやっていた。本人も『とにかく毎日が忙しすぎる』とこぼしていたほど。そんな環境から抜け出したい気持ちが強すぎて、相撲が空回りしていた」(同)