識者も疑問符 スポーツ選手「大学教授任用」甘すぎる基準

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 88年ソウル五輪100メートル背泳ぎの金メダリストで、初代スポーツ庁長官に任命された鈴木大地氏も06年から、母校の順天堂大学スポーツ健康科学部助教授(現教授)に就いた。07年に健康関連イベント参加者の生活習慣と健康状態に関する研究(共同執筆)をテーマにした分析で博士号を取得したが、このようなケースはまれだ。

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「大学教授の資格」(NTT出版)の著者の松野弘氏(千葉商科大学人間社会学部教授、博士=人間科学)は、「タレントやアスリートが単に社会経験(出演実績や競技成績等)だけで、大学教授になっている日本の現状は本来の大学教授の法的な任用基準からみて、精査する必要があるように思われます」と言ってこう続ける。

「欧米では大学院で博士号を取得し、学術的な論文や著作がないと、まず大学の教員にはなれません。社会人が教員に採用されることは皆無に等しいのです。博士号取得や研究業績の他に、大学教授資格試験(ドイツ)や資格審査(フランス)に合格しなければならない国もあります。欧米では教員の質を維持する仕組みが制度として整っています。ところが日本は、社会人教員の多くが大学院で学問的訓練を受けていませんし、学術論文を書いた経験もほとんどありません。逆に言えば、誰であろうが上記の条件を満たし、優れた学問的な理論と実践(競技成績)を兼ね備えた者ならば教員資格があるといえるでしょう。実際、優れた教育・研究業績を挙げている社会人教員もいます」

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