オランダ戦では感情露わに 侍J指揮官にどんな“変化”が？

小久保監督を激励する王貞治初代監督（左）と補邪飛で勝利にガッツポーズの小林（Ｃ）日刊ゲンダイ

■ＮＰＢとテレビ局もホッ…

　試合後の会見では目に涙すら浮かべたそんな日の丸指揮官以上に、この日の勝利にホッとしたのがＮＰＢとテレビ局ではないか。

　勝利直後、小久保監督は、ベンチで王ソフトバンク球団会長と熊崎コミッショナーから祝福された。熊崎コミッショナーは満面の笑みで、小久保監督と固い握手を交わした。

　前回１３年大会は準決勝敗退、小久保監督が初めて国際大会の指揮を執った「プレミア１２」も継投失敗で優勝を逃した。

　今回は投打で日本の中心的な役割を担うはずだった大谷（日本ハム）も出場辞退した。「決勝ラウンドが行われるアメリカに行くことすら難しいだろう」と頭を抱える関係者は一人や二人ではなかった。

　２月２７日に福岡で行われた「侍ジャパン出陣式」では、１３年大会の準決勝・プエルトリコ戦での重盗失敗シーンなど、ネガティブな要素が入ったビデオが流れた。代表内では、あえて失敗シーンを流すことで、チーム全体に危機感を持って戦ってもらいたいとの意向があったそうだが、裏を返せばそれだけ今回の戦いに不安を抱いていたということだ。