短距離2冠サニブラウン 100m9秒台と200m19秒台どっち先

公開日: 更新日:

「19秒台はトップレベルの人たちと走れば、(そのペースに)引っ張られて出るのかなと思う」

 100メートルに続き、200メートルも制したサニブラウン・ハキーム(18)がレース後こう言った。時計は自己ベストの20秒32。03年の末続慎吾以来となる日本選手権2冠となったが、やはり自己ベスト(10秒05)で優勝した24日の100メートルの疲れがあったそうで、「この2日間疲労がたまっていて、レース前は不安があった。疲労がなければもうちょっといいタイムが出たかもしれない」と悔やんだ。

 短距離のタイムに関しては、100メートルの9秒台を「誰が、いつ」出すのかが注目されているが、200メートルの19秒台が話題になることはほとんどない。

 日本選手権を現地で取材したスポーツライターの高野祐太氏が言う。

「難易度では200メートルの19秒台の方がやや高いとみられていますが、100メートルは陸上の花形種目ですから世間の関心が高い。当然マスコミの扱いも大きいわけです。サニブラウン自身はレース後『100メートルのスピードと(持ち味の)200メートル後半の伸びがかけ合わされば世界で戦える』と言った。オランダではフィジカルトレーニングをかなり積んだそうで、体が一回り大きくなり、欠点だった上体のブレも修正された。かつて『世界記録を狙う』とまで豪語し、今回は200メートルで世界と戦える可能性にも言及した若者です。近い将来に出すであろう、100メートルの9秒台や200メートルの19秒台は単なる通過点でしかないのでしょう」

 ちなみに200メートルの国内記録は03年に末続慎吾が出した20秒03。ガーナ人の父を持つサニブラウンはスケールの大きなスプリンターだ。国内初の19秒台で大騒ぎするのがバカバカしいぐらいの選手になって欲しいものだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」