休むと不安…稀勢の里を蝕む「稽古依存症」と先代の呪縛

公開日: 更新日:

 この状態を解消するために必要なものは、休息しかない。

「エネルギーは練習中に消費される。つまり、消費する分のエネルギーを補給しなければいけないというのが、レーヤー博士の主張です。例えば、1日だけ休んでリフレッシュした方が、練習の効率が上がる傾向もある」(前出の児玉氏)

稀勢の里が心酔する先代の教え

 厄介なのは休養を忌諱する風潮が、角界に蔓延していることだ。なにせ、「ケガは稽古で治せ」という格言もある。ある若手親方が言う。

「完全に休んでしまうと体もしぼんで相撲勘も鈍る、という考えです。例えば、故・佐渡ケ嶽親方(元横綱琴桜)は弟子の琴光喜が右ヒジを手術した際、絶対安静なのに翌日から稽古させていた。稀勢の里の先代師匠である、故・鳴戸親方(元横綱隆の里)も同じ考え。稀勢の里は先代に心酔するあまり、周囲の忠告には耳を貸そうとしない。無理にでも休ませようものなら、余計にストレスとなりかねない」

 稀勢の里は先代師匠の教えを忠実に守り、横綱昇進を果たした。先代への心酔は増すばかりで、それがいまや呪縛となって本人を苦しめていることに、稀勢の里自身は気付いているのだろうか。

 隆の里は横綱在位15場所で引退。弟子はそこまで持ちそうにない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    オコエ瑠偉 行方不明報道→退団の真相「巨人内に応援する人間はいない」の辛辣

  2. 2

    矢沢永吉&松任谷由実に桑田佳祐との"共演"再現論…NHK紅白歌合戦「視聴率30%台死守」で浮上

  3. 3

    ヤクルト青木宣親GMは大先輩にも遠慮なし “メジャー流”で池山新監督の組閣要望を突っぱねた

  4. 4

    神田沙也加さん「自裁」の動機と遺書…恋人との確執、愛犬の死、母との断絶

  5. 5

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  1. 6

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 7

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  3. 8

    阿部監督のせい?巨人「マエケン取り失敗」の深層 その独善的な振舞いは筒抜けだった

  4. 9

    大谷翔平、笑顔の裏に別の顔 日刊ゲンダイは花巻東時代からどう報じてきたか、紙面とともに振り返る

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情