集客に躍起 日本プロゴルフ選手権“入場料放棄”の前代未聞

公開日: 更新日:

【日本プロゴルフ選手権】

 第1回大会は1926(大正15)年とわが国で最も古い歴史を持ち、86回を数える日本プロが開幕した。“国内メジャー”と呼ばれ、優勝者には5年シードが与えられる日本プロゴルフ協会主催のビッグイベントだ。

 入場料は、予選ラウンド各日4000円、決勝ラウンド各日6000円と高い。だが、今年は石川遼選手会長の肝いりで「高校生以下と同伴者2人は入場無料」になる。

 つまり、高校生以下の子供を1人連れていけば、大人2人も含めて全員が無料になるのだ。これで来場者がアップするともくろんでいるようだ。

「入場料を取ったら観客を呼べないと自分たちで認めているようなものでしょう」と評論家の宮崎紘一氏がこう続ける。

「プロの試合が面白ければマスターズのように大金を払って、どんなに遠くでも観戦に行くし、つまらなければタダでも見に行かない。この興行の原理がわかっていない。“入場料が無料になるから子供を連れてきて”では本当に試合会場に足を運んでもらいたいという熱意が伝わらない。ただ単に観客数を水増ししたいだけです。プロは本来、入場料をもらって、アマチュアが絶対に真似できないショットを見せるのが本分でしょう。こんなことをしていたらファンに呆れられるだけです」

 いっそのことプロが手にする賞金を大幅に減額して、入場料ナシ、来場者全員にお土産付きにしたほうが観客は集まるんじゃないか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み