周囲ヤキモキ…フィギュア紀平梨花“超完璧主義者”の探究心

公開日: 更新日:

■16歳とは思えない「言葉力」

 日本選手が今大会で優勝すると、2014年の浅田真央以来。初出場初優勝を果たせば史上初の快挙となる。浅田の代名詞だったトリプルアクセルをこの日の公式練習では計15本も着氷した。ミスをした試合の直後でも演技を冷静に振り返って原因を分析。大勢の報道陣に囲まれても嫌な顔ひとつせず、自分の言葉で毅然と対応する、16歳とは思えない「言葉力」の持ち主でもある。

 17日深夜に放送されたテレビ番組の密着取材では、こう口にした。

「今まで苦労していろんな人に迷惑をかけてきたり、もう私、後戻りできないって思っているので、オリンピックでちゃんと優勝っていう夢を絶対にかなえないといけない」

 笑顔でそう言った後、少しうつむいた姿は悲壮な覚悟に満ちていた。

 フィギュアはトップ選手になるまでの道のりが険しい。衣装代、コーチや振付師への指導料、遠征費など高額な費用がかかるほか、自宅からリンクまでの送迎や食事管理など、親や周囲の協力も不可欠。紀平家も自宅だった一軒家を売却して練習拠点のリンクから近い場所へ引っ越し、母親はできるだけ娘に帯同できるよう仕事を辞めた。紀平の中で、五輪での金メダルはすでに「夢」から「使命」に変わっている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    巨人の“お家芸”今オフの「場当たり的補強」はフロント主導…来季もダメなら編成幹部の首が飛ぶ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 5

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

  1. 6

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  2. 7

    若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応

  3. 8

    米倉涼子に降りかかった2度目の薬物疑惑…元交際相手逮捕も“尿検査シロ”で女優転身に成功した過去

  4. 9

    国民民主から維新に乗り換えた高市自民が「政治の安定」を掲げて「数合わせヤドカリ連立」を急ぐワケ

  5. 10

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで