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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

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 メジャーリーグでは球団が一部の高額年俸選手と年俸の一部を引退後に支払う「ディファード・ペイメント契約」をしているケースが少なくない。

 予算規模の小さい球団の場合、複数の高額年俸選手に年俸をフルに支払うと補強に回すカネが乏しくなり球団運営に支障をきたすからだ。

 この「ディファード・ペイメント契約」は球団が苦し紛れに選手に対して借金を背負うようなものなので、金満球団はほとんどやらない。よくやるのはナショナルズ、ブルワーズ、メッツ、レッズ、マリナーズといった予算規模が中位から下位の球団だ。

 その特色は、支払いが長期の分割払いになるケースが多いことだ。典型的な例は引退の翌年から7~10年間の分割払い。元メッツのボビー・ボニーヤは引退して10年後の2011年から25年払い、ケン・グリフィーはレッズ時代の年俸の一部を引退の翌年から16年払いで受け取っている。

 もうひとつの特色は、高い利息が付くため、選手側のメリットも大きいことだ。利息は通常3~5%の範囲である。現在、米国の大手銀行の定期金利は0・5~1・5%程度なので、必ず儲かる財テクをやっているようなものだ。

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