シーズン中に異例の発表 G上原を引退に追い込んだ球威不足

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 日本では異例ともいえるシーズン途中での引退を決断した巨人上原浩治(44)。

 今季は開幕一軍入りを果たせず、ここまでイースタン・リーグで9試合に登板し勝敗はなく、防御率4.00。9年間プレーした米大リーグから10年ぶりに復帰した昨季から、深刻なスピード不足にあえいできた。

 昨オフ、左膝のクリーニング手術を受け、万全の状態で臨みながら、直球の最速は130キロ台。決め球としてきたフォークのキレは全盛期と変らなかったものの、直球が走らず、相手打者に見送られるシーンも目立った。

 上原は自身の力の衰えに加えて、チーム内で置かれた状況が分かっていたのだろう。何しろ、今季の巨人はリリーフ陣が崩壊状態。一部週刊誌の報道で暴行事件を起こしていたことが発覚した澤村を配置転換してやりくりしたほどだった。

 救援陣が手薄ながら、一軍からお呼びがかからなかったのは、すでに戦力構想から外れていたからだといわれる。

 球団側は慰留したものの、上原本人の「若手の投げる機会を奪いたくない」との意向を尊重し、了承したという。きょうにも引退会見を行う。史上初となる日米通算100勝、100セーブ、100ホールドを達成した上原が、ひっそりとユニホームを脱ぐ。

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