著者のコラム一覧
権藤博野球評論家

1938年12月2日、佐賀県鳥栖市生まれ。鳥栖高からブリヂストンタイヤを経て61年に中日入り。1年目に35勝19敗、防御率1.70という驚異的な成績を挙げ、最多勝や沢村賞などタイトルを総ナメに。連投に連投を重ねる姿に「権藤、権藤、雨、権藤」の流行語が生まれた。68年に現役引退後は各球団の投手コーチを歴任。横浜で初の監督に就任した98年にはいきなりペナントを制し、38年ぶりの日本一に導いた。

中日には松坂がまだまだ必要 私がGMなら迷うことなく残す

公開日: 更新日:

 野手もそうだ。チームが苦しんだ8月までの打撃データを見ると、チーム打率はリーグトップにもかかわらず、総得点はワースト2位。本拠地が広く、本塁打が出にくいというハンディを差し引いても、打率と得点力の乖離が顕著だ。ヒットが続いて好機こそつくるものの、ここぞというときにあと1本が出ない。投手と同じく、チャンスで自分で自分にプレッシャーをかけてしまうのだ。

 だからこそ、中日の選手はまだまだ松坂に学ぶべきことが多い。現時点で今季の松坂の最後の一軍登板である7月27日のDeNA戦。初回に8点を奪われ、1死を取っただけでKOされた。あの日の投球を見ていて、私は「さすがだな」と感心した。

 今季2度目の登板で、前回は5回2失点で勝ち負けつかず。初勝利が欲しい試合で、大胆に打者の内角を攻める投球を試みた。結果的にこれが裏目に出て大量失点につながってしまったものの、日米で幾度の修羅場をくぐり抜けてきた松坂の経験は、今の中日には貴重で必要だ。

 今季の年俸は8000万円。これを1000万円以下にしたっていいじゃないか。その分、出来高をつけてやって、チャンスを与える。私がGMならそうする。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?