山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

原監督のセDH制導入には大賛成だが…タイミングが悪すぎた

公開日: 更新日:

 そもそも、野球のスタメンが9人から10人に増えると考えたら、これは見るほうもプレーするほうも単純にハッピーではないか。レギュラーになれないどころか、なかなか試合に出してもらえない、そんな不憫な選手がプロでもアマでもはっきり減少する。正直、衰退が危惧されている少年野球にも全面的に導入してほしい。今も昔も子供は打つほうが大好きだ。

 プロに至っては、通算代打本塁打27本の世界記録を樹立した元阪急の高井保弘のような、守備・走塁はいまいちだが、打撃に秀でた代打屋をレギュラーで起用できるようになる。実際、高井はパでDH制が導入された1975年以降はスタメンの機会が増え、78~79年には2年連続で規定打席到達のうえでの3割20本塁打以上を記録した。おそらく選手寿命も延び、選手という貴重な資源をより有効活用できるようになるだろう。

 対して、DH制導入によって失われるのは投手交代の妙といった戦術面の見どころや、たまに飛び出す投手の殊勲打といったコアで渋めのうまみばかり。もちろん、そういった損失もおおいに理解できるが、それはDH制導入による利益を上回るものではないだろう。

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