著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

FA補強より育成 阪神の来季の順位は…まあいいでしょう

公開日: 更新日:

■伝統のFA補強はなし?

 今オフの阪神タイガースはFA補強を行わない方針だという。一部報道によると、投手の補強についてはMLBのパドレスを自由契約になった牧田和久の調査を進め、打つほうは新たな外国人大砲の獲得を目指すとのこと。確かに今年のFA市場には今の阪神の補強ポイントに合致している選手が少ないため、妥当な判断かもしれない。

 もともと、阪神はFA補強に積極的な球団であった。これまで獲得したFA選手は巨人(26人)、ソフトバンク(13人)に続く12人。中でもかつての金本知憲新井貴浩、現役の糸井嘉男西勇輝あたりは代表的なところだろう。特に金本は「それまで弱かった阪神に革命を起こした」として語り継がれているため、金本の成功によって阪神がFA補強に味を占めたと見る向きも少なくないが、実際は金本以前から石嶺和彦や星野伸之、片岡篤史といった大物選手をFAで獲得している。

 また、FA以外でも阪神は古くから多くの外様選手をトレードなどで獲得してきた。1985年の日本一に貢献した真弓明信も弘田澄男、長崎啓二(現・慶一)もしかり、それ以前の小林繁、江本孟紀といったエース格の投手もしかり、ついでに挙げると通算350勝の米田哲也も阪急のイメージが強いが、晩年に阪神のユニホームを着た時期があった。外様選手によってチームを補強していくのは、もはや阪神の伝統みたいなものだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々