初マルチのレイズ筒香 大谷も苦しんだのに打てるカラクリ
レイズの筒香嘉智(28)が打ちまくっている。
日本時間28日のタイガース戦には初の3番で出場し、2本の適時打を放つなど3打数2安打2打点。ここまで4試合で7打数4安打3打点、1本塁打と当たっている。
「安打がどうこうよりコンディションが徐々によくなってきている。それが一番かなと思う」
本人はこう話しているものの、相手投手のマークが厳しい5番と3番のクリーンアップで結果を出しているうえ、左腕も苦にしない。「短期間のうちに実力を証明している」と首脳陣の評価もうなぎ上りだ。
日本人野手の多くはまず、オープン戦で壁に当たる。メジャー特有の動く速球に苦労するケースが圧倒的だ。エンゼルスの大谷も1年目のオープン戦では結果が出ず、開幕直前に打撃フォームを修正したほど。オープン戦で結果を出したからといって、開幕後も打つ保証はどこにもないが、筒香が好スタートを切れたのはなぜか。
ア・リーグのあるスカウトはこう言った。
「彼は日本にいたときから動く速球に対応する準備をしていた。打撃フォームのムダを省いてシンプルにし、打つポイントをできる限り体に近づけた。その結果、動く速球を手元まで見極められるようになり、左方向へも強い打球を飛ばせるようになった。メジャーでプレーしたいという気持ちは人一倍強く、だからこそ準備も入念にやったのでしょう」