巨人菅野「敵は我」にあり 来季メジャーへ“怪我ゼロ”優先

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 今年はかなりやりそうだ、とセ球団のスコアラーが口を揃えている。

 6日のオリックス戦でオープン戦3度目の先発マウンドに上がった巨人菅野智之(30)。内容は悪かった。6回を投げて毎回走者を許す被安打9の1失点。四回にはドラフト5位新人の勝俣に148キロの直球を右翼スタンドにぶち込まれた。だが……。

「キャンプからずっと調子が良かった昨年は、5月に腰痛を発症して3度の登録抹消、勝ち星は11勝にとどまった(6敗、防御率3.89)。その反省からでしょう、今年はキャンプでも調整は抑え気味で、新投球フォームを固めるのに時間を費やした印象。照準はあくまでも20日の開幕で、故障なくシーズンを乗り切りさえすれば、という自信を感じさせる。今年は五輪もあるし、オフにはメジャー挑戦の噂もある。例年以上に気合が入らないわけがないですからね」(在阪球団スコアラー)

 そのメジャー挑戦に関しては、昨オフに山口俊が入札制度でブルージェイズに移籍して状況が一変した。これまでかたくなに同制度を認めてこなかった球団の変化は大きく、今村球団社長も本紙(日刊ゲンダイ)のインタビューで「ファンの気持ちを大切に柔軟に対応していこうと思っています」と理解を示している。同社長はその際、「最終的に選手に選択権があるようにしたい。菅野君もきっと自分の体調などを見ながら選択するんじゃないですか」と付け加えた。ケガなくシーズンをまっとうすれば、いよいよ道が開けるということだろう。

 昨年の腰痛を含め、ここ数年の菅野に故障が増え始めているのは確か。8年ぶりの日本一、東京五輪金メダル、そしてメジャーへ向け、「敵は我にあり」である。

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