工藤章さん モントリオール銅から新宿にビル持つ実業家へ

公開日: 更新日:

 当時の工藤氏は社会人1年目。専大卒業後に三信電気に入社。五輪が終わるまでレスリングに専念していた。モントリオールから帰国後は現役を引退し、しばらくは仕事に励んだのち、2年で同社を退社した。

「今と違って、当時はスポーツで食べていける時代ではなかった。大学卒業後も競技を続けるには自衛隊員や警察官、教員になるしか選択肢はありませんでした。大学時代からモントリオールに出場できたら引退しようと思っていました」

■スポーツ用品店を開業するも…

 オリンピック出場を機にレスリングから離れた工藤氏。79年に生まれ故郷である岩手県宮古市にスポーツ用品店を開業し、第二の人生をスタートした。商売は順調で、母校の専大で体操着や運動靴の販売権も得た。大きなビジネスチャンスを掴んだことで、宮古市の店を畳んで上京。だが、「当時の学生から『強制や独占販売は認められない』と反対されて断念せざるを得ませんでした」。

 商談が破棄され、食いぶちを失った工藤氏は盛岡市内でビル管理会社を経営していた同郷のレスリングの先輩を頼った。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは