大谷の“内憂外患” 二刀流キャンプ発進も試練のシーズンに

公開日: 更新日:

「実戦になれば、これまで以上にプレーの強度が増す。それに対する体の反応を見ながらの調整になる」

 3日にスタートするメジャーリーグのキャンプを前に、エンゼルスのエプラーGMは大谷に関してこうコメント、キャンプ初日から投打の二刀流で臨むことも明らかにした。マドン監督は今季、大谷を先発投手として週1回、DHとして週3、4試合、使いたいと話している。つまりメジャー1年目と似たような起用になる見込みだ。

 当初、マドン監督の中には登板の際にDHを外して打席に立たせたり、守備に就かせるプランもあった。開幕がズレ込んだことで、いきなり投打にフル回転させる選択肢もあったから手術明けへの配慮があるにはあるのだろうが、だからといってシーズンを万全の状態で乗り切れるとは限らない。

 理由は過密日程、二刀流の調整、エンゼルスのチーム事情による肉体の不安だ。

 今季は60試合。試合数自体は少なくても、スケジュールはかなりタイトになる。当初からの予定通り、9月27日にレギュラーシーズンを終わらせるとなると、66~67日間で60試合を消化しなければならない。同地区同士の対戦とはいえ、本拠地ロサンゼルスからマリナーズのシアトルへは飛行機で2時間半強、アストロズのヒューストンへは3時間強かかる。休みがほとんどない中での移動は決して楽ではない。

 当日移動が当たり前の過密日程を強いられることに加え、二刀流選手のハンディもある。

 大谷はチームの中で最も練習量が多い。投手としての調整が終わった後に、野手としての練習も欠かさない。ただでさえハードな日程をこなしながら、なおかつ他の選手の倍の練習をこなさなければならないのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動