著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

開幕9連敗でも…暗黒時代の新庄剛志が教えてくれた「ダメ虎」の楽しみ方

公開日: 更新日:

 阪神がセ・リーグ歴代ワースト記録となる開幕9連敗を喫した。チーム防御率5.85、総失点54はともにリーグ最下位、総得点29は同5位。先発投手が早く崩れ、リリーフも打ち込まれ、それを取り返すほどの打力もない。まさに絵に描いたような泥沼状態だ。

 先発陣に目を向けると、藤浪晋太郎や小川一平、桐敷拓馬は最初からギャンブル枠(もちろん期待を込めての)みたいなところがあったが、西勇輝秋山拓巳、伊藤将司、ガンケルといった実績のある面々が投げる試合でもことごとく勝てなかったのは痛かった。コロナにより一軍から離脱中の青柳晃洋と、手術明けで出遅れている高橋遥人が復帰してくれば上がり目はあるものの、早くも借金9のダメージはそう簡単に回復できるものでもないだろう。

 こういうとき、私は虎党として不機嫌になるかといえば、実はまったくそんなことはない。

 1980年代後半~2000年代初頭の長く厳しい暗黒時代を経験しているからか、それも人格形成に多大な影響を及ぼす思春期から青年期をそこで過ごしているからか、ダメ虎状態に陥ったときの耐性がすっかり備わっている。借金9、優勝確率0%なんて文字が新聞にでかでかと躍っても、そもそも巨人に次ぐ歴史を誇る老舗球団でありながら2リーグ制以降5回しか優勝していないのだから、別にどうってことはない。優勝しないことが日常なのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  2. 2

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  3. 3

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  3. 8

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  4. 9

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  5. 10

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃