【追悼・池永正明氏】同級生のライバル山崎裕之氏が語る「天才投手の凄み」

公開日: 更新日:

 相手が誰であろうと物おじしない度胸も、すぐにプロで通用した要因だと思う。ベテランの榎本(喜八)さん(当時28歳)やパリス(当時35歳)といったオリオンズの中軸打者を迎えても、厳しい内角攻めのボールをどんどん投げてくる。打者がのけぞると、覚えたばかりのスライダーやシュートをコースギリギリに投げて、あっさり料理する。

 その投球術は新人離れしていて、どのチームの選手も「すでに完成された投手だな」と絶賛していた。

 先輩プロたちをうならせたのはピッチングばかりではなかった。

「大好きなんだよ」とボクに語っていた打撃にも、目を見張るものがあった。試合前の打撃練習では、腕まくりしながらベンチから出てきた。平和台球場では外野スタンドの上にある看板に当てたり、気持ち良さそうに場外へ飛ばしていた。打者としても、間違いなくプロでやっていけるだけの腕を持っていた。

 *  *

 この年池永はいきなり20勝(10敗)をマークして新人王に選ばれた。防御率は2.27とすばらしい成績だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ