日本ハム新球場ファウルゾーン問題は越年決着か…実行委の裏側と11球団のホンネ

公開日: 更新日:

 日本ハムが来春開業する新球場「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンのサイズを巡り、去る7日に行われた実行委員会で規定を満たしていないと指摘された問題。

 日本の公認野球規則では本塁からバックネット側のフェンスまで60フィート(約18メートル)以上が必要とされているが、新球場は約15メートルしかない。しかし、原文である米国の野球規則では「推奨される」となっているだけでなく、日本ハムはNPBと協議を重ねた上で新球場の建設を進めていた。

 この期に及んで新球場の問題が浮上したのはナゼか。

 球界OBは、「いざ新球場の最終承認という段階で、日本ハムを除く11球団がファウルゾーンについて意見し、改修を求める声も出た。しかし、新球場は95%超が完成済み。ファウルゾーンを延長しようにも、来年3月の開業には間に合わない。11球団もそれは承知の上。最終的に今のままでゴーサインが出る見通しですが……」と、こう続ける。

「7日の実行委員会で日ハム側は、あくまで『メジャーの球場ではファウルゾーンの規定に満たないのはよくあることで、むしろ規則がおかしい』というスタンスだったそうです。それが火に油を注ぐ形になった、と指摘する関係者もいる。あるセ球団のフロントは『何かとメジャー流を前面に押し出す日ハムの独自路線に嫌悪感を抱いている球団もある』と言っている。新球場しかり、『プロ野球を変える!』と豪語した新庄監督しかり。昨オフの西川(現楽天)らに対する“ノンテンダー”に眉をひそめる球団もあったし、今オフは12球団で最もトレードを成立させている。今回は仕方がないにせよ、改めて11球団が来オフの改修を求める可能性もある」

 新球場問題は長引きそうな雲行きだというのだが……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    阿部巨人V奪還を手繰り寄せる“陰の仕事人” ファームで投手を「魔改造」、エース戸郷も菅野も心酔中

  2. 2

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  3. 3

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  5. 5

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  5. 10

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか