プロ球団のコーチが新人自主トレを見ながらひと足早い「品評会」を始めてヒヤヒヤ

公開日: 更新日:

 さすがに担当スカウトとして無視するわけにいかない。“オレは育成でどうかと思ったんだけど、上のエライさんたちが……”って、ここまで出かかったけど、「まだ、自主トレじゃないですか。キャンプが始まれば多少は変わってきますから、長い目で見てやってくださいよ」って、コーチたちには言っておいたんだけど、変わる保証はどこにもない。

 さすがに不安になって練習の合間、高校生内野手と話をして愕然としたよ。部長やエライさんたちが惚れ込んだ昨夏の地区大会が終わると同時に野球部も引退、ドラフトで指名されるまで練習はおろか、ほとんど体を動かしてなかったって言うんだから。

「同級生たちとノンビリしたり、遊びに出掛けたり……なにしろ去年の夏まで野球漬けだったもんで……」

 プロに入ってからが勝負と考えている甲子園常連校の選手と、そうでない選手とではスタート地点の意識からして雲泥の差がある。

「いろいろと言いたいこともあるだろうけど、アイツの担当はあくまでもおまえだからな」

 もうじきキャンプインだというのに……そばにいた部長から声を掛けられて、いよいよ憂鬱になったね。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後