青木功会長の報酬はPGAツアー会長の100分の一以下…数字に表れた日米ゴルフ“ビジネス感覚”の差

公開日: 更新日:

 そういえばR&A(全英ゴルフ協会)のマーチン・スランバーズCEOもドイツ銀行出身。ソロモン・ブラザーズからドイツ銀行のグローバル部門のトップを経て、いまR&Aビジネス部門のCEOに就いている。

 R&Aは利益を目的とする団体ではなく、ゴルフルールなどを統括するゴルフクラブ部門と全英オープンなどを主催するビジネス部門に分かれており、スランバーズ氏はビジネス部門のトップだ。給与は公表されていないものの、ワウフ氏よりは上とみられている。

 マスターズを開催するオーガスタナショナルGCも、組織上ではマスターズ委員会とゴルフクラブが分かれているが、運営するトップは同じフレッド・リドリー会長だ。

 USGA会長を経て、オーガスタのメンバーとなり会長になった。とはいえ、メンバークラブの会長ということで、基本はボランティアのはず。経費などは全て出るのだろうが、給与が出ているにしても、そう大きな金額ではないはずだ。

 もっともオーガスタのメンバーのほとんどは、金持ちで金融畑の出身。リドリー会長も投資銀行出身だ。ビジネス感覚を持っていないと、ある意味、スポンサーやテレビ、ネットの放映権といった交渉もできず、トーナメント以外のビジネス交渉もできない。

 PGAツアーのコミッショナーは、金儲けにガツガツし過ぎの感があるが、じり貧JGTOツアーのトップに立つ青木会長は、高報酬でビジネス部門の有能スタッフを招聘する必要があるだろう。

(ゴルフライター・吉川英三郎)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ