杉下茂さんを悼む 60歳で300ヤード、すべてにおいてスケールの大きい人だった

公開日: 更新日:

すべてにおいてスケールの大きな人だった

「現役時代はボールより重いものを持ったことがなかったよ」「本気で決めにいったフォークを打たれたのは長嶋だけ。川上(哲治)さんは打ったというけど、すっぽ抜けたときだけだったな」

 いろいろなお話しを聞かせてもらったのも、いい思い出だ。

「何度か練習したけど、アルコールが体質的に合わない。じんましんが出ちゃうんだ」とお酒を飲まない杉下さんと酒席を共にしたことはなかったが、ゴルフは何度かご一緒した。私も腕に覚えがあったが、ティーショットで何度もオーバードライブされた。60歳になっても300ヤード近く飛ばされては、次元が違うと思うしかない。大正生まれ(14年)で身長180センチ超、手を比べれば指の長さも太さも私の1.5倍はあった。「これがフォークの神様」かと圧倒されたものだ。

 すべてにおいてスケールの大きな人だった。杉さん、ありがとうございました。

(高橋善正/元巨人投手コーチ)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発