著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

金子勝彦さんを悼む「三菱ダイヤモンドサッカー」実況アナウンサー…88歳で逝去

公開日: 更新日:

 元テレビ東京のアナウンサー、金子勝彦さんが8月20日に肺炎のため亡くなられた。88歳だった。

 若い読者は金子さんを知らない人もいるだろうが、オールドファンにとって金子さんと「三菱ダイヤモンドサッカー」は、切っても切れない関係だった。

 番組がスタートしたのは1968年4月のこと(第1期は1988年3月までの20年間)。イングランドリーグや西ドイツ(当時)のブンデスリーガ、1970年メキシコW杯などの名勝負を毎週1回、前後半に分けて放送していた。

「サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか」という金子さんの名セリフで始まる番組は、岡野俊一郎さん(第9代JFA会長)の蘊蓄に富んだ解説とも相まって、多くのサッカー少年を夢の舞台へと誘ってくれた。

 その当時、当然ながらJリーグはまだ始まっていない。プロのサッカー選手になるには、ヨーロッパや南米へ行かなければならなかった。「ダイヤモンドサッカー」を見た多くの少年が、いつかは海外でプロのサッカー選手になりたいという夢を抱いたものだ。

 この「ダイヤモンドサッカー」は、もともとはイングランドリーグのダイジェスト番組である「Match of the day」を日本語版に翻訳したものだった。

 三菱商事の社員でロンドンに駐在していた諸橋晋六氏(後に三菱商事会長)が、東京12チャンネル(現テレビ東京)の番組審議委員をしていた篠島英雄氏(元日本代表。三菱化成社長。JFA副会長)にサッカー番組の輸入を提案。篠島氏が東京12チャンネルに番組製作を打診し、解説には大学(東京大学)のサッカー部の後輩である岡野氏を推薦したといわれている。 番組は三菱グループの重工、商事、銀行の主要3社が、冠スポンサーになってバックアップした。

 1974年の西ドイツW杯では、西ドイツとオランダとの決勝戦を初めて衛星生中継で放映。それまでサッカー雑誌で名前しか知らなかったヨハン・クライフ(オランダ代表)のプレーを初めて見ることができた。

 サッカーでエース番号といえば、ペレのつけていた「10番」を誰もが思い浮かべるだろう。今の日本代表なら、南野拓実から堂安律へと受け継がれた番号だ。

 その「10番」に負けず劣らず、輝きを放ったのが西ドイツW杯でクライフのつけていた「14番」だった。シニア世代の草サッカーで14番をつけている大多数が、クライフ信者であることは間違いないだろう。そのプレーはインパクト絶大で、ブレスレットをはめていたのも格好よかった。

 ヨーロッパのリーグ戦だけでなく、1982年以降は画像こそ暗いが、南米のリーグ戦も放映するようになった。それはキング・カズこと三浦知良の実父である納谷宣雄氏が、ブラジルに渡って仲介するようになったからだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • サッカーのアクセスランキング

  1. 1

    鈴木彩艶プレミアデビュー 次節アーセナル戦で当確ランプ! 奇行目立つ“男性器騒動GK”はお払い箱か

  2. 2

    プレミア開幕戦でアストンビラ大惨敗…GK鈴木彩艶は次節アーセナル戦でいきなりの大試練

  3. 3

    鈴木彩艶プレミア古豪アストンビラ入りの舞台裏 “男性器騒動”お騒がせGK放出がクラブの狙い?

  4. 4

    “半年契約”森保Jコーチ陣は契約続行も…次期監督・大岩剛氏“カヤの外”のもったいなさ

  5. 5

    鈴木彩艶〈前編〉恩師が語る“根っからのレッズの子”の素顔と飛躍の原点(浦和ジュニアユース・ユース元監督・工藤輝央)

  1. 6

    フランス2部で“塩漬け”のFW中村敬斗 英プレミア移籍実現に大きな障害

  2. 7

    58歳Jリーガー三浦知良 本田圭佑の「客寄せパンダになりたくない」をなんと聞く?

  3. 8

    J3福島・三浦知良(59)は還暦後も現役続行か 「終身Jリーガー」実現に秘策あり

  4. 9

    鈴木彩艶〈後編〉LINEアイコンを代表から浦和に戻した…23歳守護神の謙虚さの礎(浦和ジュニアユース・ユース元監督・工藤輝央)

  5. 10

    解説者として大人気 本田圭佑「ライセンス必須の制度が正しいのか」の波紋と今後

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山本美月は九州の女子校で偏差値トップ「筑紫女学園」から明大農学部へ 祖父も生物教師の“リケジョ”

  2. 2

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  3. 3

    日本ハム大砲レイエス引き留めにかかる驚愕金額の「内訳」 巨人でさえマネーゲームから脱落へ

  4. 4

    朝ドラ「風、薫る」“シマケン”はブーイングも…Aぇ! Group佐野晶哉には「オファー増」の追い風

  5. 5

    内閣改造で維新が大臣2ポスト“おねだり”の波紋 「入閣待機組」渋滞中の自民党からは反発必至

  1. 6

    日本ハム新庄監督に「自分に甘く他人に厳しい」の特大ブーメラン! “お気持ち表明”も非難囂々

  2. 7

    萩本欽一〈40〉バイト中に傷をつけてしまった車の持ち主の家を数十年越しに訪ねたら、500坪の大豪邸だった

  3. 8

    アルバム『アビイ・ロード』最後を予感させて売れに売れた「最高傑作」のクールな手触り

  4. 9

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 10

    沖縄知事選告示 土壇場での下地幹郎氏不出馬のウラに自民との「密約」はあったのか?