新大関・大の里 「挑戦者卒業」で編み出す新たな武器 伸びしろを生む“驚異の吸収力”

公開日: 更新日:

「大関」の看板が重くのしかかる。

 8日、新大関の大の里(24)が後援者から送られた化粧まわしを報道陣に披露。昇進伝達式で語った「唯一無二」の口上が刺繍されており、自身も「大関として初めての場所。いい形で締めくくりたい」と意気込んだ。

 すでに優勝を2回経験し、関取になって以降は今年7月場所を除くすべてで2ケタ勝利。最も勢いのある力士であることは疑いようがない。

 ただ、大関となると対戦相手の意識が変わってくる。三役と言っても関脇、小結を維持できるかは1場所ごとの成績次第。横綱や大関のように、昇進基準もない。その点、大関は2場所連続負け越さなければ陥落せず、昇進するにも「三役で3場所33勝以上」という高いハードルを越える必要がある。明確に「格上」と見なされるのだ。

 大関琴欧洲(現鳴戸親方)はかつて、「僕は何でもできる力士だったけど、大関は相手の挑戦を受けなきゃいけない。でも、相手は変化でも何でもやってくる」と話していた。

 立ち合い変化で負けても文句は言えないどころか、むしろ「変化を食う方が悪い」となる。今年7月場所では、同級生の平戸海の立ち合い変化で黒星。平戸海は「やるつもりはなかったけど、体がとっさに動いた。罪悪感しかない」と、後悔していたが、そんな遠慮も今後はなくなるだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    横綱・大の里まさかの千秋楽負傷休場に角界から非難の嵐…八角理事長は「遺憾」、舞の海氏も「私なら出場」

  3. 3

    2026年大学入試はどうなる? 注目は公立の長野大と福井県立大、私立は立教大学環境学部

  4. 4

    東山紀之「芸能界復帰」へカウントダウン着々…近影ショットを布石に、スマイル社社長業務の終了発表か

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  2. 7

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  3. 8

    義ノ富士が速攻相撲で横綱・大の里から金星! 学生相撲時代のライバルに送った痛烈メッセージ

  4. 9

    同じマンションで生活を…海老蔵&米倉涼子に復縁の可能性

  5. 10

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択