著者のコラム一覧
塩谷育代プロゴルファー

1962年、愛知県名古屋市出身。高校卒業後にゴルフ練習場に入り、松井利樹プロの指導で82年にプロテスト合格。89年のヤクルトミルミルレディースで初優勝。92年、95年と2度賞金女王に輝く。ツアー通算20勝。93年オフに結婚。ママさんプレーヤーとしても活躍し、産休後にツアー復帰して優勝も飾った。2児の母親であり、レギュラー引退後はテレビ解説で活躍。若手プロやジュニア育成にも力を入れている。

国内組にも学んでほしい スイングやスタッツよりも大事なモノ…米挑戦組との間に力の差を感じた

公開日: 更新日:
久しぶりに圧倒的な強さを見せた吉田優利(C)日刊ゲンダイ

 吉田優利が2位に9打差をつけて圧勝した「Vポイント×SMBCレディス」には米女子ツアーで戦う日本人選手が出場し、5人がトップ10に入りました。正直、国内組とは力の差があるな、とわかります。

 2年ぶりに勝った吉田は昨年から米女子ツアーに挑戦し、16試合に出場して予選通過7回と苦戦しました。ポイントランク102位でシード権(80位まで)を獲得できず、もう一度最終予選会を受けて今季の出場権を手に入れました。

 選手層の厚さや、バーディーを積み上げなければ取り残されてしまう悔しさを体験。だから日本に帰ってくれば圧倒的な勝ち方ができたといえます。しかし、「最終日が1アンダーでは勝てない気がする」と反省しています。それだけ世界は競争が激しいのです。

 45位に終わった妹、吉田鈴の存在も大きかったでしょう。4度目のプロテストにやっと合格した妹に、姉として戦う姿を見せたかったのだと思います。

 試合ではパットがよく決まっており、ライン読みがよかった。米国ではポアナ、バミューダなど芝が毎週違い、転がりが変則のグリーンを経験したのも役立ったはずです。

 コースの攻め方も海外組は違います。昨年、畑岡奈紗から「米女子プロはマネジメントを大事にしている」と聞きました。バーディーを取るために確率の高いポジションへ正確に打つ練習を日々繰り返しています。例えばピン上から下り1メートルよりも、多少距離が残っても真っすぐのラインにつけることを目指します。

 ところが、国内組にはあやふやなところがあるように見受けられます。

 マネジメント力を高めるには距離感と、グリーン形状を把握した上で着弾してからどちらに転がるかのスピン量を知ることも必要です。その点では、フェアウエーウッドでフェードボールを打ってボールを止めることができる申ジエは優れた選手です。

 国内組はマネジメントよりも 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り320文字/全文1,129文字)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相が招いた「対中損失」に終わり見えず…インバウンド消費1.8兆円減だけでは済まされない

  2. 2

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 5

    「NHKから国民を守る党」崩壊秒読み…立花孝志党首は服役の公算大、斉藤副党首の唐突離党がダメ押し

  1. 6

    国民民主党でくすぶる「パワハラ問題」めぐり玉木雄一郎代表がブチ切れ! 定例会見での一部始終

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  3. 8

    男子バレー小川智大と熱愛報道のCocomi ハイキューファンから《オタクの最高峰》と羨望の眼差し

  4. 9

    長女Cocomiに熱愛発覚…父キムタクがさらに抱える2つの「ちょ、待てよ」リスク

  5. 10

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ