山下美夢有が全英Vで6人目メジャー制覇!日本女子「グランドスラム」は夢物語ではなくなった
竹田麗央には優勝のにおいがプンプン
その西郷を追い抜く勢いを感じるのが今大会4位の竹田麗央(22)だ。
ツアールーキーの今季は全米女子OPは2位。11位のエビアンも3日目までは首位に4打差の位置につけており、23位の全米女子プロも2日目までは首位に3打差2位と、毎回優勝のにおいを漂わせている。
欧州シニアツアーに参戦経験がある並木俊明プロが言う。
「竹田は飛距離は出るし、高弾道のフェードボールは硬いグリーンでも有効。しかも風に強い。異なる芝質への対応も早く、小技もうまい。22歳と若いし、メジャーを1つ勝てば、すぐに2つ目、3つ目と行きそうな予感がします」
大舞台で悔しい思いをしてきた山下も来季、2冠目が期待できる。
昨年の全米女子プロは優勝を争い3打差2位。パリ五輪は1打差で銅メダルを逃したことは記憶に新しい。
身長150センチは米ツアーで最も小柄。平均飛距離は245.22ヤード(146位)だが、平均スコア(70.38)7位、FWキープ率(79.79%)4位、平均パット数(29.13)10位。パワーゴルフの時代でも体格のハンディを感じさせない技術がある。
「山下はショットとパットの安定感、ピンチに動じないメンタルの強さが光る。また、強めのパッティングはグリップがソフトで、重圧がかかる時でもテイクバックがスムーズに動く。ソフトに握っているので高速グリーンにも対応できる。キャディーとの息も合っており、この日はパー5の第1打にアイアンを使ったようにコースマネジメントも巧み。来年の全米女子OPの会場は、28年ロス五輪が行われるリビエラCCです。キクユ芝のラフとポアナ芝のグリーンが選手泣かせで、距離は長いが、FWキープが大原則。山下向きのコースと言えます」(並木俊明プロ)
ファンは来季も寝不足の日が増えそうだ。
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