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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

二刀流ベーブ・ルースの最終登板は38歳・完投勝利…投手として通算10シーズン94勝46敗

公開日: 更新日:

 34年シーズンが終わると、ルースは日米野球のため来日。13本の本塁打を放って実力のほどを見せた。監督のコニー・マックが多くの試合の采配をルースに任せたのは、監督の勉強をさせたのだろう。しかし、ヤンキースにその気はなく、マイナーの監督をオファー。ルースは「オレ様がなんでマイナーに行くんだ」と拒否し、35年に当時はボストンを本拠地としていたブレーブスにトレードされた。

 大リーガーとしてスタートを切った街、ボストンに送り返されたのである。振り返ると二刀流投手最後の登板がレッドソックスだったのは因縁深い。現役最後のシーズンは6本塁打でユニホームを脱いだが、メジャー監督の誘いはなく失意のうちに亡くなった。

 投手ルースの通算成績は14年からの10シーズンで163試合に登板、94勝46敗(完投107、完封17)、防御率2.28。勝率は6割7分1厘という高さだった。

 隠れた記録としては負け越したシーズンが一度もなかったことである。通算本塁打714本はけた外れだが、投手としても安定感がある“勝てる投手”だった。

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