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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

魔術師こと三原脩監督の「究極の奇策」に相手チームの監督、審判までも目を丸くした

公開日: 更新日:

「えっ?」「おっ!」

 相手チームの監督と審判が目を丸くした。

 試合開始30分前、両軍監督が先発メンバー表を持ってホームベースに行き、それを審判に提出、相手と交換するおなじみの光景だが、裏面史に残る出来事が起きたのは、1962(昭和37)年9月22日、川崎球場でのことだった。

 大洋の三原脩監督が中日の濃人渉監督に渡した先発メンバーをオールドファンのために紹介しておく。

1番・右翼 青山勝已
2番・左翼 松久保満
3番・中堅 近藤和彦
4番・遊撃 蓜島久美
5番・三塁 的場祐剛
6番・二塁 平山佳宏
7番・一塁 上田重夫
8番・捕手 山田忠男
9番・投手 秋山登

 これを場内アナウンスが発表したのだが、大洋が守備につく際、なんと近藤と秋山以外の7選手の交代が場内に流れたのだ。試合に出ずして交代を告げられた7人はつまり、アテ馬だった。

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