ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず
「161試合目の不可解欠場は“何らかの力”が働いたのでは」
「大谷は今季、2年連続50本塁打をマーク。これはメジャー史上6人目の快挙です。米国は基本的に筋骨隆々のマッチョがもてはやされる国。速い球を投げる投手や、打者はパワーヒッターが評価される。個人タイトルの中でも、本塁打王は特別な意味をもちます。そんな国でアジア人の大谷が昨年まで2年連続本塁打王を獲得したことに、米国人は内心、忸怩たる思いでいる。クチにはしませんけど、冗談じゃないと、敵愾心すら抱いています。そんな状況で、大谷は3年連続本塁打王まで視野に入れた。3年連続となると、2001~03年のアレックス・ロドリゲス(当時レンジャーズ)以来。『アメリカ・ファースト』を維持するためにも、何らかの力が働いて、大谷は欠場を余儀なくされたのではないか」
ドジャースのロバーツ監督は、大谷の161試合目の欠場について「トミー(エドマン)は打席が必要だったし、守備にも就けない。それだけに(DHの大谷に)休養を取らせる判断はしやすかった」と言い、シュワーバーとのタイトル争いに「(大谷は)気にしていないと思う。彼はMVPを獲得するからね」と続けた。
しかし、デービス氏も言うように、本塁打王のタイトルは米国で特別な意味をもつ。まして3年連続となれば、その価値はハネ上がる。MVPを獲得するのだから、それでいいだろうというものではない。
大谷は162試合目の最終戦で55本塁打を放った。チームのワールドシリーズ連覇のため、休養をとるのがベストだったとはいえ、1試合3本塁打をマークしたこともあるように爆発力のある大谷のこと。勝負事に「たら」や「れば」は禁句ながら、仮に161試合目に出場していたら、シュワーバーに並ぶか追い抜いたかもしれないのだ。
ドジャースはただでさえ、他球団のやっかみの対象になっている。二刀流選手は投手として換算されない。通常13人のベンチ入り投手を、二刀流選手も含めて14人起用できる「大谷ルール」に対して他球団から「不公平」という声が上がっている。山本由伸(27)や佐々木朗希(23)をポスティングで獲得した際には、タンパリング疑惑も持ち上がった。17年オフ、大谷がポスティングでメジャー挑戦した際もしかりだ。カネも人気もある常勝球団が“裏技”まで使って有力選手を次々と手に入れ、なおかつ規則まで優遇されていると他球団は怒り心頭なのだ。
そんな批判を浴びているところにもってきて、大谷が米国のパワーを象徴する本塁打王のタイトルを3年連続で獲得しようものなら、火に油を注ぐことになりかねない。デービス氏は言葉を濁したが、そうなる以前にドジャースが“忖度”して大谷を休ませた可能性はある。
本拠地のロスに戻ったドジャースは、9日、フィリーズとの地区シリーズ第3戦(5回戦制)を行う。大谷は今後も、「目に見えない敵」を相手にしなければならない。
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なんなら、「二刀流ルール」でさえ、事実上の大谷特例となっているため他球団からのやっかみが集中しており、早ければ今オフにも消滅する可能性がでてきているという。いったいどいうことか。いま何が起きているのか。
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