村“神様”も右肩下がり? 日本人野手のメジャー挑戦に「投高打低」の関門
今季の首位打者はセ・パ両リーグともに3割をギリギリ超えた程度。セの打率.309(広島・小園)はリーグ別歴代首位打者のワースト2位。パの.304(ソフトバンク・牧原)は同ワースト記録だ。かつて千賀(現メッツ)は「打・守と2つの練習をこなす野手は、投手の進化に追いつけない。3割打者がいなくなる日がくる」と話していたが、その“予言”が現実のものとなりつつある。
本塁打も減少の一途を辿っている。今季、セ6球団の総本塁打は543本。1球団あたり平均約90本だ。パは553本で平均約92本。いずれも昨季より増えたものの、近年では「飛ばない統一球」に揺れた2011、12年に次ぐ低空飛行だ。
「ここ何年かは再び『飛ばないボールが導入されているのでは』と囁かれている。その真偽はともかく、投手の防御率は数年で飛躍的に向上した。防御率2点台で最優秀投手のタイトルを獲得したのは、セが22年の阪神・青柳、パは20年のソフトバンク・千賀が最後。ここ2、3年は各球団のエース級なら、防御率1点台はザラです」(球界関係者)
近年は投手のメジャー志願者が急増。オリックスの田嶋や、実働年数の浅い阪神・才木、ソフトバンクの杉山らが米球界移籍を球団に訴えている。
村上と同じく今オフ、ポスティングでメジャー挑戦を目指す西武・今井は、高額契約は濃厚と見られる。決して資金力が豊富とはいえないホワイトソックスまでも獲得に参戦した村上との差は歴然だ。
日本人野手は海の向こうでも投高打低の評価に苦しんでいるといえそうだ。
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ところで西武にとって今井の放出には「厄介払い」の側面があったという。いったいどういうことか。球団周辺から「若手に悪影響を与えかねない」という声まで聞こえてくるほどの素行問題とはどのようなものなのか。
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