著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

上田綺世〈前編〉代表入りの裏に森保監督の長男が繋いだ縁「父が見たいと言っている」(法政大サッカー部元監督・長山一也)

公開日: 更新日:

FW上田綺世(オランダ1部フェイエノールト/27歳)

 2026年北中米W杯で初の8強以上を目指す日本代表。それを果たすためには、FW陣のゴールが必要不可欠だ。その重責を担うのが、絶対的エースFWの上田綺世(フェイエノールト)。今季オランダ1部で25ゴールをマークして得点王に輝いた。法政大時代に監督として指導した長山一也氏(現東海1部=FC.ISE-SHIMA監督)に当時を振り返ってもらった──。

  ◇  ◇  ◇

 ──長山さんは富山などでプレーして引退後は富山や法政大、松本山雅などで指導されています。上田綺世選手との出会いから教えてください。

「私は帝京第三高の出身で廣瀬龍さん(現長野パルセイロレディースの監督)が恩師。その龍さんが鹿島学園で総監督になり、同高の鈴木雅人監督に『いい選手がいたら長山の法政大に入れてあげて』と話してくれていたようなんです。鈴木監督も帝三の先輩に当たりますし、『法政に練習に行かせるから、ぜひ見てくれ』と言ってくれ、高3の綺世を送ってくれました。そこで大学生相手に強烈なヘディングシュートを決めるのを見て『すぐ来てほしい』と伝えました」

 ──上田は当時から目に見える高いポテンシャルがあったんですね。

「他のプレーは、まだ雑なところがありましたけど、得点感覚やゴール前に飛び込む感覚はズバ抜けたものがあった。それに当時の法政は最終ラインや中盤には割と(良い)選手がいたのにFW不在という状況だった。あれだけのバネとスピード、身体能力を備えた彼が入ってくれれば、日本一を取れるというイメージが湧いたので、期待を寄せましたね」

 ──2017年に法政に入ってきた上田を最初から使ったんですね。

「高3の2月から合流しましたが、最初は運動量がなかったのでサブでした。それでも練習試合で毎回のように点を取っていたので、短時間でも出して得点を取る作業に集中してもらった。そして徐々にスタートから出るようになっていきました。18歳の頃の綺世は少しボーっとしているところがあって、忘れ物をしたり、抜けている部分も見られました(笑)。夏場になると『暑さに弱い』と弱音を吐いたりもしましたけど、時間とともに自信がついた印象です」

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