著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

<10>鎌田大地が両親にプレゼントした新築2階建て7部屋の一軒家

公開日: 更新日:

「ダイチは非凡な才能を持った選手」と2006年ドイツW杯でクロアチア代表の主将を務めたニコ・コバチ監督に絶賛された鎌田大地は、独移籍直後のブンデスリーガ1部開幕戦フライブルク戦でいきなり先発。10年夏の香川真司(PAOK)のような大ブレークの予感を漂わせた。が、継続的に出番を与えられることはなく、欧州1年目はリーグ3試合出場にとどまった。「翌年はベルギーのシントトロイデンにレンタル移籍することになり、本人も得点で存在感を示さなければいけないという危機感でいっぱいでした」と父・幹雄さんは息子の胸中をおもんぱかった。

  ◇  ◇  ◇

 欧州移籍した日本人若手選手は、往々にしてフィジカルの壁にぶつかるが、鎌田の場合も同様だった。開幕戦で華々しいデビューを飾った後に試合から遠ざかった間、彼は体力強化にいそしんだ。

「(試合に出られないのは)いらない時間。できれば、そういう時間を過ごすべきじゃない」とシントトロイデンで再起を図った18―19シーズンに本音を吐露した。

「だけどダメだったなりにすぐに(パフォーマンスを)戻していかないといけない。僕には目指しているところがある。そこに行けるように頑張ります」とも発言。1年で欧州5大リーグに戻る野心満々だった。思惑通りにシントトロイデンでは24試合出場・12点をマーク。同僚だった遠藤航(シュツットガルト)、冨安健洋(アーセナル)とともにステップアップのチャンスを得た。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方