「自己犠牲なきエース」は支持されない 佐々木朗希に米球界が送った冷たい視線
「肩肘に異常があったとしても、160キロの速球を投げられるのは、すでに不安がなくなっているということ。ただ、問題は投げた翌日、翌々日に異常が出ないかどうか。肩肘に張りや痛みが生じるようであれば、再び、抹消ということもあり得ます。しかし、だからといって我々の佐々木に対する評価が下がることはない。大きな故障をする以前にブレーキを踏む危機管理能力は評価できるし、4、5年すれば体も完全に出来上がるでしょう。それまでは登板間隔をあけたり、休ませながら起用すればいいのですから」(前出のスカウト)
ただ、佐々木の「危機管理能力」は度を越しているのではないか。
今回は今季2度目の離脱明け。「右腕のコンディション不良」で2カ月近くも戦列を離れたのだ。実際に現場でプレーするメジャーリーガーや首脳陣は、先発ローテをしばしば離脱する選手をどうみるのか。
米紙コラムニストのビリー・デービス氏はこう言った。
「米国のファンやメディアはもちろん、メジャーリーガーが共感するのは自己犠牲の精神をもった選手です。チームの勝利のため、チームの窮地だからこそ、多少、無理をしてでも腕を振る。同僚が故障するとオレが投げると言って中3日で登板したロジャー・クレメンスしかり、ワールドシリーズで1、4、7戦の3試合に先発したり、ソックスを血で染めながらチームを世界一に導いたカート・シリングしかり。大谷があれだけメジャーで支持されているのは、昨年、休養を勧める首脳陣を振り切って試合に出続けたメンタリティーも大きい。プレーオフの可能性がわずかに残っていただけなのに、結果として右肘靱帯を損傷するまで投げ、野手としてもプレーし続けた。自分の体を酷使してもチームのために目の色を変える精神の持ち主だからこそ、同僚も支持する。この投手のためにも何とか点を取ろうという気にもなるのです」


















