【大人のためのオトナ本】生き方編 親父未満兄貴以上の叔父さんの出番だ

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■「おじさんの哲学」永江朗著

 ここで取り上げられる「おじさん」とは中年男のことではなく、父や母の弟である「叔父さん」。その叔父さん的存在こそが今の時代には必要だと、叔父さんをキーワードに古今東西の言論人たちの生き方や作品を読み解いたエッセー集。

「今の世の中は、権威主義的で、息子を自分のルールに従わせようとする父親的存在と、流行には敏感で新しいことに飛びつくけれども、割と間違いやすい兄貴的存在の両極端。もう少し、余裕を持って、物事から距離を置き、斜めから眺めて、アドバイスするような、親父未満兄貴以上の、つまり叔父さん的な存在が必要だと思ったんです」(永江氏)

 橋本治、伊丹十三、田中小実昌らを紹介しながら、高い教養に裏打ちされた「のんきさ」など、叔父さん的力の秘密とは何かを考察する。

(原書房 1800円)


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