「完治―HIVに勝利した二人のベルリン患者の物語」ナターリア・ホルト著

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 後に「ベルリン患者」と呼ばれるティモシー・ブラウンは、1995年にHIV陽性と診断される。薬によるコントロールを続けていた2006年、白血病であることがわかり、骨髄移植を受けることを決意する。

 主治医は、白人の1%にのみ存在する、HIV耐性を持つドナーを見つけ出し、その骨髄をブラウンに移植した。2回の移植手術を経て、ブラウンの体からHIVウイルスは完全に姿を消し、新しい遺伝子治療研究の道が切り開かれた。

 ベルリン在住の2人の患者が、異なる実験的な方法で奇跡的にHIVが完治するまでを描いたドキュメンタリー

(岩波書店 2700円+税)

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