「完治―HIVに勝利した二人のベルリン患者の物語」ナターリア・ホルト著

公開日: 更新日:

 後に「ベルリン患者」と呼ばれるティモシー・ブラウンは、1995年にHIV陽性と診断される。薬によるコントロールを続けていた2006年、白血病であることがわかり、骨髄移植を受けることを決意する。

 主治医は、白人の1%にのみ存在する、HIV耐性を持つドナーを見つけ出し、その骨髄をブラウンに移植した。2回の移植手術を経て、ブラウンの体からHIVウイルスは完全に姿を消し、新しい遺伝子治療研究の道が切り開かれた。

 ベルリン在住の2人の患者が、異なる実験的な方法で奇跡的にHIVが完治するまでを描いたドキュメンタリー

(岩波書店 2700円+税)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗