「追憶の夜想曲(ノクターン)」中山七里著

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 少年時代に殺人を犯した御子柴は、罪を償った後に名前を変えて弁護士になった過去を持つ。ある日、御子柴は知人の弁護士から、ある刑事事件の弁護人の座を強引に奪い取る。事件は主婦の亜季子が夫を殺害したというもので、亜季子は1審の判決を不服として控訴していた。

 東京地検の次席検事・岬は、金でしか動かない御子柴が弁護を引き受けたと知り疑問を抱く。亜季子や身内にそれほどの資産があるとは思えないからだ。かつて御子柴に煮え湯を飲まされた岬は、自ら控訴審の担当を引き受ける。一方、亜季子と面会した御子柴は、彼女が何かを隠しているのではないかと感じる。

 悪辣弁護士と切れ者検事の法廷での息詰まる応酬を描く長編ミステリー。(講談社 730円+税)


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