「怖いクラシック」中川右介著

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 クラシック音楽の王道は「怖い音楽」だと説く著者による音楽エッセー。

 1787年、プラハで作曲者モーツァルト自身の指揮でオペラ「ドン・ジョバンニ」が初演された。観客は、不気味な和音が響き渡る序曲に度肝を抜かれたはずだという。この時代、音楽は宴会や舞踏会、セレモニーでの背景音楽あるいは効果音的なもので、誰も「怖い音楽」や「哀しい音楽」を求めていなかったからだ。

 観客は、モーツァルトの曲によって劇中で地獄に落ちる主人公が感じた恐怖に同化。オペラの革命であり、「怖い音楽」の誕生だった。死や神、孤独、狂気、戦争などをテーマにした大音楽家たちの作品を解説しながら、西洋音楽200年の歴史を振り返る。(NHK出版 820円+税)


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