「5人のジュンコ」真梨幸子著

公開日: 更新日:

 2014年2月、淳子は中学時代の同級生・純子が殺人容疑で逮捕されたことを知る。報道によると、純子と接点があった男性が5人も不審死しているという。二十数年前、嘘つきで、自我が強い純子に翻弄され、学校生活を台無しにされた淳子の脳裏に当時の苦い思い出が蘇る。

 数日後、高名なノンフィクション作家のアシスタントと名乗る女が、淳子が純子の親友だったと聞きつけ取材に来た。彼女の名前も絢子だった。淳子は取材を受けたカフェに同僚のヤスカワが居合わせていたと知り絶望する。きっと明日には職場内に根も葉もない噂が広まっていることだろうと。

 純子と同名だったがゆえに運命を狂わされた女たちを描く長編小説。(徳間書店 660円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗