「研究不正」黒木登志夫著

公開日: 更新日:

 この15年間でノーベル賞の自然科学3部門を受賞した日本人の数は米国に次いで2位。一方で、研究不正などで撤回された論文のワースト30に5人もの日本人が名を連ねているという。日本人による研究不正は、21世紀に入って急速に増えたのだそうだ。

 記憶にも新しいSTAP細胞や、製薬会社によって仕組まれたノバルティス事件をはじめ、原著論文216報のうち、捏造のない論文は3報だけで、あたかも小説を書くように論文を作成したと糾弾された麻酔科医など、日本をはじめ各国の研究不正の事例42を検証。

 不正の実態とそこに至った背景と、当事者たちがたどった結末などを紹介しながら、不正防止のためにどうすべきかを考える。(中央公論新社 880円+税)


【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋